圏と関手の理論は, homology の性質を述べるために導入されたものであり, 元々複雑な構造を簡潔に表すための言語としての役割が大きかった。
現代数学が急速に発展し, 複雑になるに従って, そのような圏と関手の言葉が有用であることが分かってきた。 その起源から,
代数的トポロジーやホモロジー代数に適した言語であるのは当然であるが, 代数幾何学の再構築のために Grothendieck に使われたのも,
有名な圏論の応用である。
その過程で topos の概念が生れ, 圏論自体も大きく発展したので, 圏論の応用というもの変であるが。
それら以外の数学の分野では, まずその topos の理論が使われるようになった数理論理学を挙げるべきだろう。
その中で, 微分積分学的, そして微分幾何学的構造が現れるのは興味深い。
最近では, 確率論でも使われるようになってきた。 [GF] など。
もちろん, 数学以外の様々な分野でも使われるようになっている。
最近 applied category theory という言葉が使われるのは, より実生活に近い分野への応用である。David Spivak ら
[SSV20] や Baez ら [BCV22] は, open system を記述するのに使うことを考えている。 その open system とは,
外界との相互作用がある系のことらしい。
References
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[BCV22]
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John C. Baez, Kenny
Courser, and Christina Vasilakopoulou. “Structured versus decorated
cospans”. In: Compositionality 4.3 (2022), p. 39. arXiv: 2101.09363.
url: https://doi.org/10.32408/compositionality-4-3.
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[GF]
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Gabriel Granda and Miguel Flores. Category theory with examples in
probability theory. arXiv: 2111.13837.
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[SSV20]
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Patrick Schultz, David I. Spivak,
and Christina Vasilakopoulou. “Dynamical systems and sheaves”. In:
Appl. Categ. Structures 28.1 (2020), pp. 1–57. arXiv: 1609.08086.
url: https://doi.org/10.1007/s10485-019-09565-x.
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[Wu]
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Yanying Wu. Applied Category Theory for Genomics – An Initiative.
arXiv: 2009.02822.
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