Poincaré は, トポロジーにおける二つの重要な道具を発見した。 ホモロジーと基本群である。 基本群は, Hurewicz
などによりホモトピー群として一般化された。
ここでは(コ)ホモロジー及びそれに関連した事柄への link をまとめた。
(コ)ホモロジーには, 様々な構成法がある。 可微分多様体に対する微分形式を用いた de Rham cohomology
の構成と Eilenberg-Mac Lane 空間を用いたホモトピー集合としての定義が一致するというのは, 驚くべき事実である。
無限対称積の ホモトピー群が特異ホモロジーと同型になるという Dold-Thom の定理も, にわかには信じ難い。Chen と
Ruan の orbifold cohomology や twisted \(K\)-theory, そして differential cohomology
のような新しい変種も次々に発見されている。
Fiorenza, Sati, Schreiber [FSS] は, これらの位相空間の cohomology theory を包括する枠組みとして,
ホモトピー集合 \([X,A]\) を \(A\) を係数とする\(X\)の non-Abelian cohomology とみなすことを提案している。 ちょっと一般的すぎる気がするが,
位相空間のホモトピー圏 (単体的集合のホモトピー圏) を他のホモトピー圏に変えることで, differential cohomology なども,
この枠組みで扱えるようである。
更に, ホモロジー (ホモトピー) 代数的には, Abelianization functor の Quillen の意味での derived functor
(Goerss と Schemmerhorn の [GS07] 参照) という見方もある。
このように様々な構成方法や解釈を持つおかげで数多くの分野で応用があるわけだが, ではホモロジーの本質とは一体何なのだろうか?
References
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[FSS]
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Domenico Fiorenza, Hisham Sati, and Urs Schreiber. The character
map in (twisted differential) non-abelian cohomology. arXiv: 2009.
11909.
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[GS07]
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Paul Goerss and Kristen Schemmerhorn.
“Model categories and simplicial methods”. In: Interactions between
homotopy theory and algebra. Vol. 436. Contemp. Math. Providence,
RI: Amer. Math. Soc., 2007, pp. 3–49. arXiv: math/0609537. url:
http://dx.doi.org/10.1090/conm/436/08403.
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