順序について

順序に関することも, あらゆる場面で必要になる。

日本語の本では, よく順序集合という表現を見るが, 英語では partially ordered set あるいは, poset と呼ばれる。日本語でも, ポセットと呼んだ方がよいだろう。

ポセットから反対称律を外したものを preordered set と呼ぶが, Yokura の [Yok20] では, それは proset と呼ばれている。

代数的トポロジーでの用途は, 大きく分けて2つある: 集合論的基礎と組み合せ論的データである。前者は, model category の理論で, small object argument などに用いられる。後者は, topological combinatorics の基礎となる。

他にも, 並列処理の理論に起源を持つ, directed algebraic topology では, preordered set が使われている。

複数の「順序」を持つものとしては, 多重ループ空間の構造と関連して, Batanin が [Bat10] で定義したものがある。 \(n\)個の binary relation \(<_{0},\ldots ,<_{n-1}\) を持つものである。

  • \(n\)-ordinal

一般化としては, quantum set を用いた quantum poset [KLM] もある。

  • quantum poset

References

[Bat10]

Michael A. Batanin. “Locally constant \(n\)-operads as higher braided operads”. In: J. Noncommut. Geom. 4.2 (2010), pp. 237–263. arXiv: 0804.4165. url: http://dx.doi.org/10.4171/JNCG/54.

[KLM]

Andre Kornell, Bert Lindenhovius, and Michael Mislove. A category of quantum posets. arXiv: 2101.11184.

[Yok20]

Shoji Yokura. “Decomposition spaces and poset-stratified spaces”. In: Tbilisi Math. J. 13.2 (2020), pp. 101–127. arXiv: 1912.00339. url: https://doi.org/10.32513/tbilisi/1593223222.