Matroid は, graph や hyperplane arrangement など, 様々な組み合せ論的構造の一般化になっているので,
それらの不変量の matroid への拡張も考えられている。 そのようなものの代表は, Tutte polynomial である。
他にも様々な多項式不変量が定義されている。
代数的不変量としては, Orlik-Solomon algebra などの一般化がある。
幾何学的対象, 特に, 多面体や単体的複体の構成も重要である。
Matroid と代数多様体の類似から, Chow ring などの代数多様体の不変量も matroid に一般化されてきている。
特性類を matroid に一般化することも考えられている。López de Moderano と Rincón と Shaw の
[LRS20] では, 超平面配置の complement の wonderful compactification に対する Chern class
(MacPherson による Chern class の 特異点を持った多様体への一般化) を組み合せ論的に表し, それが任意の matroid
に対し定義できることを示している。
Tutte polynomial は, グラフの不変量が matroid に拡張された例であるが, グラフに対しては,
彩色に関する不変量が色々定義されている。 それらを matroid に一般化することも考えられている。Lasoń の thesis [Las] の
Introduction を見るとよい。
Oriented matroid の chromatic number は, Hochstättler と Nickel [HN07; HN08]
により導入された。その元になっているのは, Tutte [Tut54] によるグラフの彩色の相対となる nowhere-zero flow の概念と, その
Hochstättler and Neštřil [HN06] によるその oriented matroid への拡張である。
- oriented matroid の chromatic number
References
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https://doi.org/10.4153/cjm-1954-010-9.
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