ベクトル束から作る \(K\)群は, Bott 周期性を用いて, 一般コホモロジー論に拡張することができる。
有限 CW複体の上で考えているだけなら, \(S\)-duality により, 形式的にコホモロジーからホモロジーを作ることはできる。
安定ホモトピー論的には, \(K\)理論を表現する スペクトラムを用いて ホモロジー論を定義する方が良いだろう。しかしながら, いづれにせよ,
そのような定義では幾何学的な意味を読み取ることはできない。
幸い, \(K\)ホモロジーには, より具体的, そして幾何学的な構成がある。
Atiyah による, \(K_0(X)\) を“表現する” \(\mathrm{Ell}(X)\) は abstract elliptic operator を用いたもの, つまり \(X\) の 上の vector
bundle 上の operator ではなく, その \(C^*\)-algebra 上の module の上の作用素で定義されるものであるが, \(X\) が
smooth manifold のときには \(X\) 上の pseudodifferential operator を用いて表わせるらしい。それを特異点を
持った空間に一般化したものとして, Savin らによる一連の研究 [Sav05; NSSa; NSSb] がある。 Stratified manifold
や manifold with corners の上の elliptic operator について考えていて, intersection homology や
Witt space cobordism, そして\(\mathrm{MU}\) から派生したホモロジー論など, 関連したものが色々ありそうである。
Segal の connective \(K\)ホモロジーの構成は, Dold-Thom による無限対称積を用いた 常ホモロジーの構成の類似であり,
興味深い。そのbivariant version が Dadarlat と Nemethi [DN90] や Walker [Wal02]
によって得られている。 Elliptic homology がこの方法で構成でき ると非常に面白い, と思う。
Segal の \(K\)ホモロジーが使われている例として, Kubota の [Kub16] がある。
References
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url: http://dx.doi.org/10.1007/s10977-005-1515-1.
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Mark E. Walker. “Semi-topological \(K\)-homology
and Thomason’s theorem”. In: \(K\)-Theory 26.3 (2002), pp. 207–286. url:
http://dx.doi.org/10.1023/A:1020649830539.
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