グラフから, 様々な幾何学的対象を構成する方法が知られている。 このようなものも, グラフの不変量と思ってよいだろう。
まず combinatorial algebraic topology の対象として有名なのは, グラフの Hom complex
という単体的複体の構成だろう。
Kozlov ら [BK06; BK07; Koz08] を中心に研究されている。Kozlov の survey [Koz07] が詳しい。
その主題は, graph の chromatic number であるが。
\(\Hom (G,H)\) のように, グラフから simplicial set (simplicial complex) を作って, そのホモトピー型を調べることにより,
元のグラフの性質を得る, というのは重要な手法である。Hom complex 以外にも, 実に様々な方法で単体的複体が作られている。
単体的複体でなく, 凸多面体を作ることも考えられている。 例えば, グラフの cut から \(0/1\)-polytope を作ることができる。また,
associahedron の一般化として, graph associahedron というものもある。
Eastwood と Huggett [EH07] は, グラフ \(G\) から多様体を作ることを考えている。その多様体は各 \(t\) に対し複素射影空間 \(\CP ^{t-1}\)
から作ることができ, その Euler標数を \(t\) の関数と考えたときに, 元のグラフ \(G\) のchromatic polynomial
と一致するように作られている。その構成は, configuration space の一般化である。
このように, graph の研究にはトポロジーの手法が非常に有効である。
グラフのconfiguration space のホモトピー型もグラフの不変量として有効らしい。Ghrist の [Ghr01] では, その
motivation の一つとして, 工場の床を指定された経路に沿って動く複数のロボットの動きが挙げてある。
グラフから代数多様体を作り, それを調べることにより graph の組み合せ論的な性質を得ることもできるようである。 Aluffi の構成
[Alu95] である。
有限グラフの十分高い次元への埋め込みの moduli space を考えているのは, Gartler と Thurston [GT] である。
辺の長さをパラメータとして考えている。
References
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http://dx.doi.org/10.1353/ajm.0.0007.
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