Hopf 空間の双対的な概念が co-Hopf 空間である。 定義は簡単で, Hopf空間の定義で写像の向きを逆にし \(\times \) を \(\vee \) に代えれば,
いいだけであるが, 文献としては, どれを見るのがよいのかよくわからない。
- co-Hopf 空間の定義
- co-Hopf 空間が coassociative であることの定義
- co-Hopf 空間が coinverse を持つことの定義
- co-Hopf 空間が cocommutative であることの定義
このように, だいたい Hopf 空間のときの議論を dual にすれば co-Hopf 空間の性質が得られそうな気もするが,
そうとも限らないので面倒である。 Golasinski と Klein の [GK98] など。
Hopf 空間の基本的な例が loop space だったように, co-Hopf 空間の基本的な例は, suspension
である。
- 基点付き空間 \(X\) に対し, その reduced suspension \(\Sigma X\) は coassociative かつ coinverse を持つ
co-Hopf 空間である。
- 基点付き空間 \(X\) に対し \(\Sigma ^n X\) は \(n\ge 2\) のとき cocommutative である。
Suspension ではないものは, Ganea の [Gan70] に, 球面のホモトピー群のある元の mapping cone
として2つの例が挙げられている。
\(A\) が co-Hopf 空間のときは, ホモトピー集合 \([A,X]\) は積を持つ。 \(A\) が suspension のとき, 例えば Moore space のときは,
Whitehead product も定義できる。それを一般化したものとして, Gray の [Gra11] がある。そこでは単連結 co-Hopf
空間の homotopy category の上の monoidal structure が定義され, それを用いて Whitehead product
の一般化が定義されている。
References
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[Gan70]
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Tudor Ganea. “Cogroups and suspensions”. In: Invent. Math. 9
(1969/1970), pp. 185–197.
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[GK98]
-
Marek Golasiński and John R. Klein. “On maps into a
co-\(H\)-space”. In: Hiroshima Math. J. 28.2 (1998), pp. 321–327. url:
http://projecteuclid.org/euclid.hmj/1206126763.
-
[Gra11]
-
Brayton Gray. “On generalized Whitehead products”. In: Trans.
Amer. Math. Soc. 363.11 (2011), pp. 6143–6158. arXiv: 0911.3133.
url: http://dx.doi.org/10.1090/S0002-9947-2011-05392-4.
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