Small category \(C\) で, 2つの object \(x\) と \(y\) の間の morphism の集合 \(C(x,y)\) に位相空間や加群の構造を持つものは,
様々な場面で登場する。 そのようなものを扱うために考えられたのが, enriched category の概念である。
更に object object の集合 \(C_{0}\) にも構造が入る場合がある。 最も単純なのは, \(C_{0}\) も morphism 全体の集合 \(C_{1}\) も同じ
category \(\bm {V}\) の object になっている場合であり, small category の定義を元を取らないで可換図式で表したときの図式が, \(\bm {V}\)
で可換になっているものである。すなわち, \(\bm {V}\) での “category object” のことである。
その際, morphism の合成の定義域として, pullback \[ \xymatrix { C_{1}\times _{C_{0}}C_{1} \ar [d] \ar [r] & C_{1} \ar [d]^{t} \\ C_{1} \ar [r]_{s} & C_{0} } \] で定義される object \(C_{1}\times _{C_{0}}C_{1}\) が必要になる。
nLab のページによると, このような internal category が最初に登場したのは, Grothendieck の [Gro95]
のようである。
一般化としては, まず Aguiar [Agu97] によるものである。 \(\bm {V}\) として加群の圏のようなものを考えるときには, 直積ではなく tensor
product を使うべきで, そのときには “object の集合” を comonoid object, source map と target map を
comodule structure \[ \begin {split} s & : C_{1} \rarrow {} C_{1}\otimes C_{0} \\ t & : C_{1} \rarrow {} C_{0}\otimes C_{1} \end {split} \] で定義すべきである。よって \(C_{1}\) は \(C_{0}\)-\(C_{0}\)-bicomodule になる。 そして cotensor product
を用いて定義した \(C_{1}\Box _{C_{0}}C_{1}\) を morphism の合成の定義域とする。
- internal category in the sense of Aguiar
この視点に基づいた Grothendieck construction については, [Tam] に書いた。
他の一般化としては, Martins Ferreira の pseudo-category [Fer] がある。
References
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[Agu97]
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Marcelo Aguiar. Internal categories and quantum groups. Thesis
(Ph.D.)–Cornell University. ProQuest LLC, Ann Arbor, MI, 1997,
p. 295. isbn: 978-0591-54970-6.
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[Fer]
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Nelson Martins Ferreira. Pseudo-categories. arXiv: math/0604549.
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[Gro95]
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Alexander Grothendieck. “Techniques de construction et théorèmes
d’existence en géométrie algébrique. III. Préschemas quotients”.
In: Séminaire Bourbaki, Vol. 6. Paris: Soc. Math. France, 1995,
Exp. No. 212, 99–118.
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[Tam]
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Dai Tamaki. The Grothendieck construction and gradings for enriched
categories. arXiv: 0907.0061.
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