Discrete Models of Configuration Spaces of Graphs

グラフの configuration space \(\mathrm{Conf}_{n}(G)\) を調べるときに, グラフ \(G\) の組み合せ論的構造を使おうというのは, 誰しも考えることである。 そのためには, configuration space の combinatorial model があるとよい。

そのような model としては, まず Abrams の thesis [Abr00] で cubical complex として定義されたものがある。

  • Abrams model

より小さな cubical complex model として, Swiatkowski によるもの [Świ01] もある。

これらは, グラフに十分多くの頂点があるとき, その configuration space の deformation retract になっていることが知られている。 Prue と Scrimshaw が [PS] でその Abrams による証明を改良している。

この事実は, 何となく real central arrangement の複素化の complement に対する Salvetti complex 持つ性質と似た感じがするし, 役割も似ているが, 構成のアイデアはかなり異なる。

また, この Abramsの model は一般の finite cell complex でも定義でき, 完全グラフHom complex とも関係が深いことが分かっている。 これについては, Kozlov の本 [Koz08] の p.144 に書いてある。 高次元の単体的複体について調べている人はあまりいない。Abrams, Gay, Hower [AGH13] が単体の場合を調べているぐらいか。

Abrams のモデルには, もとのグラフを十分細かく細分しないと configuration space のホモトピー型を持たないという欠点があるが, 一方でグラフを細分すると, モデルが複雑になる。 そのため, discrete Morse theory が使われたりする。

その欠点を改良するために, グラフが胞体複体として常に totally normal であることに着目し, cellular stratified space に関する一般論を用いて Salvetti complex の類似を定義することを考えた。 何人かの大学院生に具体的な場合を考えてもらい, その結果を [FMT15] という論文にまとめた。 元のグラフの胞体分割を最小にしておくと, discrete Morse theory を用いなくても小さいモデルが得られるところが, 他の人の方法と比べたときの利点である。

References

[Abr00]

Aaron Abrams. “Configuration Spaces and Braid Groups of Graphs”. PhD thesis. University of California at Berkeley, 2000. url: http://www.math.uga.edu/~abrams/research/papers/thesis.ps.

[AGH13]

Aaron Abrams, David Gay, and Valerie Hower. “Discretized configurations and partial partitions”. In: Proc. Amer. Math. Soc. 141.3 (2013), pp. 1093–1104. arXiv: 1009.2935. url: http://dx.doi.org/10.1090/S0002-9939-2012-10816-0.

[FMT15]

Mizuki Furuse, Takashi Mukouyama, and Dai Tamaki. “Totally normal cellular stratified spaces and applications to the configuration space of graphs”. In: Topol. Methods Nonlinear Anal. 45.1 (2015), pp. 169–214. arXiv: 1312.7368. url: http://dx.doi.org/10.12775/TMNA.2015.010.

[Koz08]

Dmitry Kozlov. Combinatorial algebraic topology. Vol. 21. Algorithms and Computation in Mathematics. Berlin: Springer, 2008, pp. xx+389. isbn: 978-3-540-71961-8. url: http://dx.doi.org/10.1007/978-3-540-71962-5.

[PS]

Paul Prue and Travis Scrimshaw. Abrams’s stable equivalence for graph braid groups. arXiv: 0909.5511.

[Świ01]

Jacek Świ‘    atkowski. “Estimates for homological dimension of configuration spaces of graphs”. In: Colloq. Math. 89.1 (2001), pp. 69–79. url: http://dx.doi.org/10.4064/cm89-1-5.