文献の管理

文献を探した後, 見つけた文献の管理も重要である。 かつては, 論文はコピーを取るしかなかったので, きちんと整理しておかないと, 必要になったときに見つからなくて困ったりした。

古い論文はともかく, 現在では基本的にはほとんどPDFで入手できるので, PDF データをどのように管理するかを考えるべきだろう。 古い論文も PDF が入手できる場合が多いし, 無ければ scanしてPDF にしてしまうのがよい。 ただ, 紙媒体ならば, 読んだ時のメモを書き込むことができるが, 電子データに対してはメモをどう管理するかも考えないといけない。 逆に, 電子データの良いところは, 自分で入力する労力がかなり軽減されるというところである。例えば, その文献を参照するときの BiBTeX データを作成する際には, タイトルや著者名はコピー・ペーストすればよい。また AMS の MR Lookup などのように, BiBTeX データを提供するサービスもあるのでそれらを活用すればもっと楽になる。

とにかく, 各文献について少なくとも以下のデータを連携して管理したい。

  1. 文献のコピーあるいは PDF ファイル
  2. 読んだ時のメモ
  3. 参照するときの BiBTeX データ

そして, 自宅, 大学, 出張先など, どこにいても同じデータにアクセスできるように, クラウドサービスで同期しておきたい。 文献管理に特化したものとして, Mendeley や readcube といったものがあるが, Evernote や Dropbox など汎用のクラウドサービスを何種類か組合せて使ってもよい。

自分に合ったものがなかったら, 自分で作るしかない。例えば, この文献案内のサイトは, 私自身が文献データを管理するために作ったものである。

文献の引用の仕方については, Igor Pak の blog のこの post での説明が分かりやすい。